残り香
卒業シーズンですね。
中学は思春期にどっぷり浸かってしまった結果、本当に仲のいい友人がいなくなってしまった。
親友になれたはずの人、あるいは一時期はそういう存在だったはずの人はいた。
でも卒業式を迎えたときにはすごい孤独だった。
その卒業式の日の記憶、なぜかけっこう残ってるな。
まず寝坊したんだったかな?
一緒に行こうと言ってた友人がいたんだけど、
先に行かれてしまった。
式の記憶はぜんぜんなくて、終了後の教室の記憶に飛ぶ。
若い担任は私たちが最初の卒業生ということもあり、
話してる間に泣き出した。
それから昇降口の前で写真撮影した。
幼馴染や友人と一緒に写真を撮った。
幼馴染は誕生日の同じ、異性の幼馴染で、
すごくモテる子だった。
2、3年と同じクラスになったんだけど、
私などは「写真撮ろうよ」と声かけてもらっただけで嬉しかった。
その幼馴染に聞いたところによると、
私がさっさと教室を出た後に
教室では感動的な展開があったらしい。
逃してしまったという思いと、
そこに私がいてもどうだったろうかという思い。
もうすんごい昔の話。
こんなこといつまで覚えているのだろう?
卒業して数年でばーっと大半の記憶が消えてしまい、
ここ十年くらいはずっと同じ部分だけ残り続けてる気がする。